2020年6月3日水曜日

千葉大学工学部の転コース制度についての体験談

転コースについて調べた際、WEB上で体験談などが無く、
入学時には転コースについての流れが分からなかったため
ここに記そうと思います。



まず、筆者自身が千葉大学工学部のコース変更経験者です。


特定されてしまうので、変更前後のコースは伏せます。
というのは、転コース実際にするのは少ないためです。


まあ、体験談にあまり影響しない範囲で
若干嘘を交えるのでそうそう特定されないと思います。


転コース制度に惹かれて千葉大学工学部を志願する者や、
新入生だけど、転コース制度について知りたい人は参考にしてほしいです。


(*この情報は僕が転コースした時の情報なので、今は変わってるかもね。)


転コース制度とは



千葉大工学部では、入試の時点でコースを決めますが
入学時のコースはあくまで仮配属です。


2年次に進級する際、コース移動ができてそのことを転コースといいます。


また、この進級後のコースを本配属といって、
それ以降は基本的にコース移動出来ません。


転コースは基本的に各コースの定員内でのみ移動できます。


言い換えると、2年になる際、希望先コースが


元々の在籍人数 +(希望先コースに入る人)-(希望先コースから移動する人)≦ 定員


でないといけません。


志願者数が多すぎると、基本的にはGPA高い人が優先されます。


あと、転コースが通りやすいのは同じコースの中でも
希望先コースと同じ系のコースです。


それ以外の系だと成績が良くなきゃ移動できないらしいです。
(*同じ転コース活動してた人は、希望先と同じ系でもその年の希望先は入試で人取りすぎて、GPA3無いと難しいと言われたらしいです)


入学時から前期終了まで



入学時のガイダンスでコース変更という制度があるよという話を聞きます。


ただし、自分の記憶では流れみたいなものすら聞かされていなかったかなぁ。


まあ、この時期コース変更したい人なんて入試で受けとけよって話ですからね。


最初の某セミナーで先生から、転コース希望して通らなかった人は過去にいない
という話を聞きます。ほんとですかね?


また、一番最後の某セミナーでコース移動の具体的な流れをスライドで説明されます。

後期開始から1年次終了まで



確か後期開始の数日前にコース毎でガイダンスが行われて
そこで、コース変更をしたい多くの人はガイダンス終了時、コースの先生に
分からないことを質問しに行ってましたね。


自分はその時はコース変更考えてなかったので質問しに行ってないですけど。


転コース活動は後期から始まります。


まず、後期で希望先コースの工学入門を履修しなきゃいけませんので、履修登録します。

ちなみに工学入門Cの方は希望制なのでコースによっては少人数になります。


なので、その授業でスマホポチポチしてたら、バレバレなわけで
当然先生としては叱らなければならないですし
真剣に人も気分悪くなるので本当にやめてください。


もし、今年度以降もあるのならば、真面目に受講して下さいね。


では転コース活動の話に戻ります。最初は、希望先コースの先生とアポ取って面接します。


希望先コース面接



そこでは、前期の成績通知書を持参するように言われ、GPAはどうだったか、取得単位数はどうか、
あとはなぜ入試時に現在のコースを希望して、希望先コースになぜ移動したいか質問されます。


あと、移動したらどこの研究室に行きたいかも聞かれましたね。


GPAは前期で2.8とかいう中の上程度だったので心配でしたが
実際話してみると先生はよく話を聞いてくれて

元々、移動理由は明確だったので自分は苦では無かったです。


予備調査



その面接が終わると、今度は予備調査があります。

コース変更の予備調査があるので、予備調査票を提出します。


これで、その時点の転コースの希望動向を知ることができます。


ちなみに、自分の希望コースでは定員オーバーしててヒヤッとしました。


予備調査が終わると、
本調査までに所属先コースの先生と面接を行いなければなりません。


所属先コースの面接



自分は希望先コースの先生とよりもこっちの方が心苦しかったです。
極論言うと、このコースを抜けたいという話をしに行くわけですから。


まあ、話す内容は希望先コース面接とほぼ同じ内容です。
しかし、この面談は結構突っ込まれました。


僕は、現在のコースも面白いけど、
希望先コースに関係する学問を勉強するのが好き的なアピールをしたところ


「好きなのはいいけど、研究はどういうものか考えたことある?」


って突っ込まれました。


ちょっと思いつかなかったので、
「この後の本調査までに考えておきます」


とかでお茶を濁しました(笑)


反応は冷え冷えです。


でも、この先生の発言のおかげで、
最終的にですが、この大学に研究しに来ているんだ
という意識がやっと湧きましたね。


好きなだけじゃ難しいという意思が伝わってきました。


本調査



所属先面接が終わると、いよいよ本配属希望調査です。


確か、書くことといったら、
現在のコースの希望理由と希望先コースの志願理由とかだったと思います。


あと、所属先と希望先コースの先生から印を頂いて、調査票提出です。


全体面談



これが最後です。
面談前は最初、会議室に集合させられて待機します。


すると、学部長が出てきて「面談では思っていることを話してください。この面談は転コースしたけど合わなかったというのを防ぐものでもありますので」という趣旨の説明を受けます。


なので思っていることをぶつけましょう。


名前を呼ばれて面接室に入ると、配属先、希望先のコースの先生が2人ずつぐらいいました。


まず、本調査票に書いた通り、現在のコースの希望理由と希望先コースの志願理由を話します。


するといくつか突っ込まれますが、まあ、所属先コースの面接と比べるとそんなに突っ込まれませんでした。


個人的には、「君、1つ単位落としてるけど大丈夫?」ぐらいですねヒヤッとしたのは。
ぶっちゃけそのせいで落ちたと思いましたけど、なんとか通ってました。


3月中旬に学生ポータルで個別に通知が着て合否が分かります。
GPA2.79
取得単位51でした。(*集中講義で単位2取った)


*僕の情報は間違いがあるかもしれないし、
見ている人にとっては結構過去の情報かもしれないので、

詳しくは所属先コースの教育委員とかに聞いて下さい。


怪しい噂



なんか、転コース活動中に挙がってきた噂で

  • 機械、電気電子、医工学は系を超えた同じくくりでその間では転コースが優先される。
  • 転コースでは所属先コースの定員の1割?しか移動できない。
  • 物質は転コース者多すぎて入試の定員も多い。

これらが出てきましたが、経験した感じよく分からないですし、
多分嘘じゃないかなというのが僕の感想です。


最後に



まず、一つ言いたいのは


出来るだけ入試時には
希望しているコース
受験した方がいいです。

面接やら調査票やらいろいろ準備が必要で意外と時間が取られるからです。


確かに、入試の合格最低点はコース間でかなり開きがあると思いますが
出来るだけ、希望しているコースを受験しましょう。


ただし、センターが本当にダメダメで、でもどうしても
千葉大工学部のそのコースに行って研究したいんだ。

という人は転コース利用を視野に入れて
合格最低点の低いコースに行っても悪くはないかもしれませんね。
2020年5月30日土曜日

高専はありなのか。

よく工学部あるあるの一つとして
「高専上がりの編入性は凄い」というものがありますね。

自分も工学部で多くの元高専生と触れているので分かります。

そこで今回は、

「高専生ってどういう人?」
「そもそも高専ってどういう所?」

という疑問について
自分の知っている範囲で少し説明したいと思います。

高専とは?



高等専門学校が正式名称であり、5年制の高等教育機関です。

全国に57校あり、その中で国立は51校ですね。

公立は

  • 東京都立産業技術高等専門学校(東京)
  • 大阪府立大学工業高等専門学校(大阪)
  • 神戸市立工業高等専門学校(兵庫)

の3校のみで

私立は

  • サレジオ工業高等専門学校(東京)
  • 国際高等専門学校(石川)
  • 近畿大学工業高等専門学校(三重)

の3校です。


入試



入学するには、中卒相当の学業を修め、高専入試に合格する必要があります。

入試については、下の表を見ると分かりやすく

  共通 独自
 5科目
 国立(長野、沼津、呉など)、大阪府立
 都立産技高専
 4科目
 国立(和歌山工業、東京工業、都城など)、神戸市立
 
 3科目  サレジオ、近畿大学高専
 1科目 
 国際(英語のみ)



国立(長野、沼津、呉など)と公立の府立大学高専の場合は、
一般的な公立の普通科の高校と同じように問題は共通で国数英理社の5科目受験。

ただし、この共通問題は公立高校入試よりも理数の難易度が高めという傾向があります。

また、一部国立(和歌山工業、東京工業、都城など)と、
神戸市立高専も共通の問題ですが国数英理の4科目受験。

都立産技と私立はそれぞれ独自の問題で、科目数はそれぞれ違います

国立でも長岡工業高専のように国語の代わりに作文を課すところもありますので、
受けたい高専はHPで受験科目を確認しましょう。


学校生活



多くの高専では一般的な高校と同じように体育祭や文化祭を実施します。

授業については、
1年生のころから、大学の講義と同じように6割以上の成績が求められます

国語、社会系科目などの文系科目は普通科の高校と比べ
幅広い範囲は学習せず、単位習得も楽だそうです。

理系科目は高校で習う範囲を1年以上前倒しで習っているそうです。

自分が最初に出会った高専生は、
地元高専から学科トップの成績で編入学してきた人でしたが、

「高専の授業は浅く広く行っていて、今大学で教わっている内容も高専で既習済みだったが、大学の授業は深く習うので試験で全然点が取れない。」と言っていました。

また、「ひょっとしたら、0点かもと思った科目が良い成績だった。高専生に配慮しているのかもしれない。」とも語っていました。

真偽は不明ですが、そういうことも可能性としてはあるのかもしれませんね

部活動・同好会においても、ロボットコンテストやプログラムコンテストが有名ですね。

プログラムコンテストは個人的にはあまり馴染みのないものですが、
自由部門、課題部門、競技部門の3部門あるようです。

ちなみに去年度は東京高専が3部門で最優秀賞を受賞しているらしいです。

高専ロボコンは全国大会が毎年NHKで放送しています。
香川高専や、奈良高専が有名ですよね。
特に2013年の奈良高専の製作した「ジャンペン」はWikipediaにも個別ページが作られるほど有名です。


進路



卒業後は就職あるいは進学(2年制の専攻科あるいは大学の3年次編入)します。

ただし、卒業前でも
3年次を修了すると大学入試が可能になるため、
そこで大学に進学する人も少なからず存在するらしいです。

各高専の公表している進路情報を見ていくと
偏差値に比例して、進学率も高くなる傾向にあります。

就職先としては高専によって異なりますが、2018の日経新聞の記事では、
高専全体ではJR東海が一番多く、サントリー、花王と続くらしいです。

進学先は高専に行きたい中学生へによると、

"メリット・・・・国公立大の進学率については、偏差値60前後の普通高校に匹敵する。 
デメリット・・工学部以外への進学が困難。旧帝大への進学は極めて困難。"

と書いてあります。

この情報は少し古いがありますが、最近でも大枠正しいと思います。

しかし、最近では、東邦大や北里大などの私立大学の薬学部への編入は開かれています。
国公立大学薬学部でも日高新報で報じられているように、編入制度設置の動きが起こりつつあります。

また、富山高専の国際ビジネス学科のように文系の高専も存在し、
国立大学の文系学部の編入への道も開かれつつあるのです。

しかし、依然として高専では教育の専門性が高すぎるが故に
専門外の学部に一般入試で受かりにくいです。

この柔軟性の解消は難しそうですね。


自分の会った高専生



自分は数多くの高専生と会ってきましたが、
一番最初に出会った高専生は
情報系の学科の方で、前述したように勉強はそこそこでしたが、
プログラミングの実技的な側面はかなり優秀だと感じました。

またその人以外でも、G高専やN高専の人と触れ合いましたが、
性別関係なく技術で人を正確に評価しているという印象があります。

本当にものづくりが好きなんだなと感じました。

なので、進路がかなり狭くなってしまうのは事実だと思いますが、
実験や電子工作が好きで、大学での実技が待ちきれないという人は
高専に進学するのも一つの手段だと思います。

千葉大学工学部の転コース制度についての体験談

転コースについて調べた際、WEB上で体験談などが無く、 入学時には転コースについての流れが分からなかったため ここに記そうと思います。 まず、筆者自身が千葉大学工学部のコース変更経験者です。 特定されてしまうので、変更前後のコースは伏せます。 というのは、転コース実際にするのは少...